コウモリの帯はたなびく煙のように上空で揺れ続けていた。
群れにロクヨンを向けアップで狙うと、コウモリ一匹一匹の姿も良く見える。視力が発達していて可愛い気のあるオオコウモリ系ではなく、イカルス星人っぽい超音波派の種類のようだ。
これだけの数のコウモリがいるとなると、捕食者が放っておくわけがない。
この日もコウモリの周りで数羽の猛禽が虎視眈々とチャンスをうかがっていた。
そして時折黒い帯に突っ込んでいくと、その足にはかなりの確率でコウモリが・・・
猛禽にとっては濡れてに粟状態で餌が取れるんだからウホウホだろう。
その猛禽を狙って、EOS-1DMk3の連写音が響く・・・
ゴルァ~!ナンさん!人のカメラで勝手に撮ってんじゃね~よ!ヽ(`Д´)ノ
しかも「良いの撮れたよ!」と画像を見せに来るし~(爆)
たいきもすっかりマイカメラとなったFZ-18で熱心に撮影している。
が、こちらもちょっと撮ると「良いの撮れたでしょ!」と画像を見せに来る。(^^;
あんたらなあ・・・撮影に集中させてくれ~~
とまあそんな事もあったが、コウモリの列は夕陽の地平線の彼方へと延々と続いてゆく。
しかしこれだけの数のコウモリ達、いったいどこに行くんだろうなあ・・・
そして太陽が地平線の向こうに沈む頃、さすがに最初の頃より密度は薄くなったものの、まだ途切れる事のない黒い竜に後ろ髪を引かれつつ、コウモリ洞窟を後にしたのだった。