寒いし大したお出かけもしてないのでスラウェシの続きだす。
さあ、アテン君を先頭に森の中へ踏みこんだorat一家ですが、さし当たっての目標はクロザルの群れを発見すること。
あんまりサルに興味はないんだけど、まあここの名物と言う事で、鳥探しのついでにちょっとだけのぞいて見ましょうか、と言うこっちの気分はお構いなしにアテン君はどんどん森の中を進んでゆきます。鳥なんて見向きもしません。セべレスブッポウソウ探してくれって言ったのに~(‐‐♯b
時折携帯メールで仲間と連絡を取り合っているようです。文明の利器だねえ。
目印も何もない森の中をひたすら登り続けるアテン君。森に入ってからそろそろ1時間ほど経つでしょうか。結構きついんですけど・・・
当然たいきももうヘロヘロ。時々水分補給をして元気を取り戻すものの、なんだかうつむき加減でテンション下がりまくり。
しまいには「づがれだ~」とすわりこんでしまいました。
そんなたいきに、アテン君がノコギリ椰子の新芽で扇子を作ってくれました。
ちなみにこれはクロザルじゃなくてアテン君(^^;
これでたいきもちょっとご機嫌を直してくれ、捜索を再開しました。
しばらくすると、森の奥から「ホゥーッ ホゥーッ」と言う大きな声が聞こえてきました。
何の生き物だろう?とアテン君に聞くと、ニヤッと笑って「My friend」だそうです。ん?イエティでもいるの?と思ったら他のガイドさんがクロザルの群れを見つけた合図でした。なんか原住民っぽいなあ。つうかさっきからチェックしてた携帯メール、意味ないじゃん。
そして声のほうに急行すると、そこにはクロザルの群れがいました。
なんかクロザルが見られた嬉しさより、もう探さなくていいんだという安堵感のほうが勝っていたような・・・(汗)
クロザルは赤ちゃんも含めた数十頭の大きな群れで、地面を歩いたり、木から木へと飛び移ったりしながらゆっくり移動して行きます。
あまり警戒してなさそうなので、17-70mmのズームでは遠すぎ300mmでは近すぎるという微妙な距離を克服するためさりげなく群れの中に入り込もうとしたのですが、向こうもさりげなく移動して行き、結局受け入れてもらう事は出来ませんでした(^^;
途中金属的な鳴き声とともに出てきてくれたオウチュウが唯一の鳥だったけど、こっちの方が全然萌えたなあ・・・
これでクロザルミッションコンプリート。
まだちょっと時間が早いけど、今回のもう一つのターゲット、タルシウス(スラウェシメガネザル)を探しに移動する事にします。本当は夜行性の動物なので、日が暮れてから探すものらしいのですが、夕方にはもう目を覚ましているらしいので、運が良ければ見つけられるとのこと。
今度は下りなのでわりと楽ですが、たいきはもう歩くのがイヤみたい。これもダイエットだ、がんばれ~
そして20分ほど歩いてたどり着いたのがこの大きなバニヤンツリー。ここにタルシウスが住んでいるんだそうです
アテン君は洞の入り口に捕まえてきたバッタを止らせ、中をサッとライトで照らします。
しばらくそれを繰り返すと、手招きして洞の中をライトで照らしました。
するとそこには体長15cmほどのタルシウスがじっと佇み、こっちを見ていたのでした。
なんか目玉と耳が異様にでっかくて宇宙人っぽい感じです。動きは意外とすばやくて、一瞬見えるところまででてきてくれますが、バッタを捕まえるや否やすぐに奥に引っ込んでしまいます。もっとゆっくり撮るにはやはり真っ暗になってからの方がいいようです。
そんなわけで撮影は中々難しいかったのですが、たいきにその姿を生で見せることができたので良かったです。頑張って歩いた甲斐もあったんじゃないかな。
さあ、真っ暗になる前にボートの所まで帰らなくちゃ。
夕暮れの森の中を歩いていると「フィーッフィーッ」という大きな鳴き声が聞こえてきました。アテン君が「何の声かわかる?あれがグリーンバックの声だよ」と教えてくれなました。日の出日の入り前後のごく短い時間しか鳴かないそうです。
そしてボートの所までたどり着き、アテン君と明日の再開を約束してから、綺麗な夕焼けのなか宿へ向かったのでした。
こうして初日にしてタンココでの目標はほぼクリアできてしまい、以降鳥撮りに関しては消化試合のような盛り上がりにかける展開になったのですが、スラウェシに滞在して丸一日天気が良かったのはこの日だけで、以降は思いっきり雨季の洗礼を受けまくったので、1日ずれていたら危ない所だったかも・・・
やっぱ雨季の旅行はリスキーですね~